中国鉄道予約で判ったトリップ(trip.com)の評判と実際
4月に深センから鳳凰古城、張家界、天門山を10日かけて旅行しました。
情報は大手旅行会社のツアーを参考に、航空券や列車、ホテルの手配はすべて自分でしてみました。
利用したのはブッキングコムとシートリップ(trip.com)でブッキングコムでは張家界などのホテルを、そして列車の予約と深センのホテルはtrip.comを使ってみました。
ホテル予約はどちらも甲乙つけがたく、正直どちらでもいいと思いますが、唯一、火車(在来線)や高鉄(新幹線)の予約はブッキングコムでは利用できません。
中国 鉄道の予約は中国最大の旅行情報会社トリップコムのみ可能です。
中国最大の旅行会社
trip.comとは、中国で設立された大手オンライン旅行会社です。
ネットではあまり評判が良くないようで、『予約出来ない』『怪しい』『トラブル多そう』などの表現が目立ちますが、実際はどうでしょうか?
1999年に中国の上海で設立されたオンライン旅行会社のCtripは、宿泊・フライト・列車・パッケージツアーの予約など旅行サービス全般を扱い、その規模は中国最大です。
2009年には、台湾・香港・マカオやアジア全域にサービスを拡大し、2014年には北米へのサービスも開始しています
ホテルネットワークは、全世界200以上の国と地域に約150万軒のホテル情報を持ち、フライト情報は6大陸5,000都市以上を網羅しています。また、日本にも支店があり、サイトも日本語に対応しています。
特筆すべき内容は
- 2015年、日本旅行業協会(JATA)の正会員に加入。
- 支払いは日本円を含む世界22の通貨で可能
トリップコム(trip.com)では、365日対応「日本語カスタマーサービス」があるため、日本人でも安心して利用できますね。
例えば中国で何かあっても中国と香港で使える4Gデータ通信カードがあれば、スカイプやLINEなどインターネット電話でカスタマーサービスに連絡を取ることが出来ます。
香港SIMについてはこちらで詳しく取り上げています。
香港SIMを中国で使うには
Trip.com架空宿泊在庫販売問題
2018年に発覚したシートリップが運営する旅行サイトTrip.comでの「架空宿泊在庫販売問題」について、シートリップは自社の責任を明確に否定する声明を発表しました。
声明の中で同社は、問題の行為は「一部の悪質な販売業者によるもの」であり、「悪質な販売を続ける業者に対しては随時摘発し、永久取引停止の処置を行っていく」と強調した。
しかし、カズはこの架空販売の責任の一端はシートリップにあると思っています。
それは、旅行業界では架空宿泊在庫問題が知られていたからです。
業界で既に知られていた事をシートリップが放置していたことにより社会問題化しようやく対応を始めた、これが問題なのです。
そして、自社の責任を明確に否定した—ここも問題なのです。
この問題はシートリップの企業体質の現れであり、カズはトリップドットコムの利用は中国の鉄道予約に限定し、ホテルや航空券の予約は出来るだけ控えようと思います。
(現在はシートリップ(c-trip)からトリップドットコム(trip.con)に変更されました)
中国の列車の選択
G列車、D列車、C列車
Gとは中国の新幹線-高速鉄道『高鉄』のピンイン(gāotiě)の頭文字で、最高速度300km/hで運行されます。
Dとは『動車』(dòngchē)の頭文字で、最高速度は250km/hです。D列車は主要都市に停車します。
C列車は『城際』(chéngjì)の頭文字で近郊都市間を結ぶ列車で、120km/hで運行されます。
jp.trip.com(trip.com)で列車を予約する
深センから吉首迄、そして張家界から深セン西まで列車を予約し、深セン駅で受け取りました。
その方法は……
- トリップコムで列車を予約する。
- 中国の鉄道駅 発券窓口で受け取る。
とても簡単ですね。
トリップドットコムでの予約方法
先ず、トリップコムのサイトを開き列車を選択します。
次に
- 乗車駅を入力
- 降車駅を入力
- 乗車日を入力
乗車駅、降車駅、それに乗車日を入力します。
入力方法は漢字の一文字を入力すれば入力候補が表示されますので一覧の中から選択します。
又は半角入力を選択してピンインを入力すれば候補一覧が表示されますのでその中から選択します。
ここでは深セン~吉首を入力しています。
K9006を選択しました。香港国際空港から深センに越境したら午後10時頃になるので翌日のゆとりを取っています。
ここでは
- IDタイプ:パスポートを選択。
- パスポート番号を入力
- 姓、名をそれぞれの項目に入力
- 生年月日を入力
- 同行者がいれば大人、若しくは子供を選択
特にパスポート番号が異なると受け取れません。
十分な確認が必要です。
予約確認書を受け取るためにメールアドレスを入力しておきます。
入力に間違いがないか確認後、支払いをクリックします。
カード番号など必要な項目を入力後、決済します。
支払いが終われば予約完了です。
trip.comの予約確認
初めて予約すると不安もありますよね。
また、万一のシステムトラブルもありますので、trip.comでは予約をメールで確認出来るようになっています。
トリップコムで予約したら確認するのもいいですね。
こちらから予約の確認が出来ます。
乗車券の受け取り
乗車券の受け取りは中国国内のいずれかの鉄道駅または正規の切符販売代理所で予約時に使用した身分証明書(パスポート)と受理番号(Eから始まる数字の番号)を提示すれば受け取りが出来ます。
カズは深セン駅の切符販売窓口で深セン発と張家界発を受け取りました。
乗車券発行手数料は?
10月に西安北~洛陽龍門の高速鉄道を予約
同じく洛陽~北京北の寝台を予約
この乗車券を西安駅で受け取ることにしました。果たして手数料は発生するのでしょうか?
西安駅は在来線駅で西安北駅は新幹線駅になります。そして、洛陽駅(洛陽龍門駅)は河南省にあり、西安駅(西安北駅)は陝西省と省が異なります。乗車しない西安駅で2種類の乗車券を受け取ることになります。
trip.comのQ&Aでは…
鉄道駅以外のきっぷ販売代理所できっぷを引取る場合は、きっぷ1枚に対しCNY5の手数料がかかります。乗車地以外の都市の鉄道駅できっぷを引取る場合は、きっぷ1枚に対しCNY5の手数料がかかります。
この見解では洛陽駅乗車分については手数料が発生することになります。
しかし、中国 鉄道法の手数料規定では
『同市以外の駅で搭乗する鉄道旅客券を同乗者に販売する場合には…』という手数料規定はありますが、既に販売されたものを引き取る場合についての規定はありません。trip.comで列車を予約したということは既に販売(決済)された訳ですからね。
ということで,trip.comに問い合わせしたところ、最初は適当な返事でしたので、再度厳しく問い合わせた結果は…
『手数料は発生しません』との返答でした。
さて、実際に西安駅で乗車券を受け取った結果は……?
『手数料は発生しませんでした。』
ということで、駅の窓口で引き取る場合には手数料はかかりません。
勿論旅行センターなど街中にある代理店で受け取る場合には1枚あたり5元の手数料がかかります。この場合でも、中国鉄道法の規定により1枚あたり5元を超えることはありません。
窓口係員は日本語が判りません
多分どこの駅でもそうだと思うのですが、中国人は日本語が読めませんし、理解できません。
カズは深セン駅で日本語の予約確認書を窓口で提示したのですが、窓口係員は『何とかいてあるか判らないのでどうしょうも無い』と言われました。
そこで、予約番号(Eから始まる数字の番号)を指さしたらすぐに意味を理解したようで予約番号を入力し、パスポートと照合して数十秒で発券してくれました。
ということで、Eから始まる予約番号は目立つようにしておきましょう。
或は、予約番号とパスポートの提示だけでもいいと思います。
注:西安駅では前回のことがあったのでマーカーで目立つようにしていたら全く問題ありませんでした。
深セン駅での改札は?
深セン駅で列車に乗る際には自動改札口を通ります。
その場合、切符を上にして2次元コード(QRコード)を右側にして縦向きで検票机(自動改札口)に入れます。
中国人でも戸惑う人が相当いたのでQRコードを知らないのか、『朝前』という表現がピンとこないのか?ということで、『右側』と表現しています。必然的に『前面』になります。(横向きでは入りません)
認識したらゲートが開き、切符が出てきますので取り出して改札口を通ります。
(注)上記は深セン駅での場合です。
帰りは張家界駅からの乗車でしたが、改札も何もなくゲートが開くと皆、先を争ってホームに向かって走り出しました。
(待合室で事前に改札していたようですがカズは無視していました。)
座席指定なら別に走る必要はないですけどね。
寝台利用の場合には、車掌が列車内で乗車券を預かり、代わりに座席カードを発行します。目的の駅が近づいたら車掌が巡回して座席カードと引き換えに乗車券を渡してくれます。
深夜に停車する駅があるので寝坊して乗り過ごすのを防ぐ措置で思いやりですね。
寝台ではない車両では車掌が大声で駅名を言いながら通っていきます。とても寝ることは出来ませんよね。でも、乗車する人が多いので床でも寝ていますよぉ~。
トリップドットコムで予約 まとめ
実際に日本で列車を予約して中国で乗車券を受け取りましたが、全く問題はなく、日本と何ら変わりませんでした。
支払いも完全に済んでいて、窓口で係員が予約番号を入力すると、料金は0元と表示されました。
予約で受け取った切符です。今では記念品の一つです。
(画像の転載はご遠慮ください)
考えてみれば世界200カ国を相手にビジネスをしている中国最大の旅行会社です。
スカイスキャナーと言えば日本でもお馴染みですよね。
その名の通り、格安航空券の予約サイトですが、このスカイスキャナーって悪名高い?トリップコムの子会社なんですよぉ~!
『架空空室販売問題』ではトリップドットコム(trip.com)の評価を大きく落とす結果になりましたが、販売していたのは当時のシートリップが一括買い上げした『空室』です。
列車の予約は中国鉄路のシステムを利用しているので、そこは信頼できると思っています。過去10年以上の利用で問題は一度もありませんでした。予約手数料が少し高いですけどね。(^^;
また、航空券の予約はgoogleフライトを利用することにしました。スカイスキャナーは参考に留めたいと思います。(スカイスキャナーが安い時もありますよ (^^;)
ということで、ネットでは悪評?の高いトリップコムは鉄道予約に関しては全然、問題ありませんでした。
シートリップ(c-trip)はいつのまにかトリップドットコム(trip.com)に変更してしまいましたね。悪評をかわす意味合いと思いますが、スタッフが変わった訳ではありませんので注視したいと思います。
【2018/11/6日追記】
九塞溝、張家界に続いて西安、洛陽、北京のバックパッカー、無事帰国しました。自分であれこれ調べて旅するってツアーにはない楽しみがありますね。
今度もしっかり中国で使えるsimカードを持参しました。今回は8日間無制限データ通信カードにしました。これがないとgoogle地図が見れませんしLINEも出来ませんのでね。また、無制限にすることで流量を気にせずに使えるので、google地図にGPS表示させることで常に自分の居場所が判って重宝しました。
また、出発地を現在地にして、目的地を入力すればルート表示ができるので便利ですよね。
北京首都国際空港から兵馬俑に行くには
中国のホテルでgoogle検索するには?
2018/12追記;
中国ではgoogleは金盾と呼ばれるファイアウォールでブロックされアクセスすることは出来ません。
そのために香港に越境(香港SIMカード)してアクセスすることになりますが実はSIMカードを使わずVPNも使わず、ホテルのWiFIを使ってgoogleで検索も出来るのです。
その方法とは?