【玉龍雪山現地ツアー】富士山越えの絶景!高山病対策と行き方
氷河と万年雪に覆われた中国国家5A級玉龍雪山に現地ツアーを利用して行きましたが、玉龍雪山は顔認証を採用し、ツアーを利用しない行き方も出来ます。
標高4680mの世界は空気が薄く高山病対策としてある方法を実践したのですが結果は…?
玉龍雪山とは
玉龍雪山(玉龙雪山 yùlóngxuě shān)は雲南省麗江市玉龍納西族自治県にある霊峰で玉龍雪山国家重点風景名勝区として世界遺産に登録されています。
また、北半球では最も南に位置する氷河があることで知られています。
麗江古城からバスが出ていて、バスとロープウェイで標高4506mの地点まで行くことが出来ます。
また、徒歩で4680mの地点まで登ることが出来ます。
玉龍雪山 ロープウェイ利用制限
玉龍雪山は安全上の理由と資源保護、及び観光客の満足度を高めるために2018年5月より1日の氷川公園入園者数を1万人に制限することになりました。
玉龍雪山氷川公園のロープウェイの通常運行能力に基づき計算すると、毎日、延べ1万人の観光客がロープウェイを利用した場合、約11時間を必要とする。
既に玉龍雪山ロープウエイの能力の限界に達したということのようです。
玉龍雪山には毎年250万人を超える観光客が押し寄せると言います。
特に国慶節やウーイー(5月1日)、シーイー(10月1日)夏休みなど観光客が殺到して押し合い状態になるそうです。このような危険な現状を回避するためロープウエイ利用者数を一日1万人に制限することになりました。
玉龍雪山ロープウエー営業時間
玉龍雪山 営業時間
- 景観区解放時間 7:00~18:00
- ロープウエー営業時間 9:30~16:00
降雪や強風の場合ロープウエーの運転を休止することがあります。
玉龍雪山 入山料
玉龍雪山のロープウェイ等や門票は中国人の場合ネットで予約、決済をする人が殆どで窓口で購入する人はいません。
またツアーを利用する人も多く、カズも玉龍雪山ツアーを利用しました。
今まで必要だった麗江の古城維持費は廃止されましたが、玉龍雪山に向かう途中のゲートで入山料(門票)100元が徴収されます。入山料は以前より徴収されていたものであり古城維持費の廃止に伴い徴収されるようになった訳ではありません。(門票は130元から100元に改正されました)
ツアーの場合にはこの入山料は含まれていますので新たに支払う必要はありませんが、外国人はパスポートのチエックをここで受けます。中国人の身分証チエックはありません。
このゲートを通過すると、上りと下りが大きく分かれますのでカーブで対向車が!といったことはありません。
玉龍雪山 現地ツアー
玉龍雪山 登山は公共バスを使って行く方法と現地ツアーを利用する方法がありますが、(日本からツアーで行ったり、車をチャーターする方法もありますね)カズは宿泊先がすすめるツアーを利用(480元)しました。
大手旅行会社(康輝旅遊)の玉龍雪山ツアーは500~550元程でした。
麗江古城内に旅行社が数多くあるのでそれぞれの現地ツアーを比較するのもいいですね。
現地ツアーば玉龍雪山ロープウェイ等の費用、白水河 ,蓝月谷, 甘海子などの観光、酸素缶(20~30元相当)、レンタル防寒服、鉱泉水、昼食、往復の交通費、それに宿や宿の付近までの出迎えが標準になっています。カズの参加した現地ツアーも同じでした。
玉龍雪山は現在(2019/05)顔認証システムを採用しており予約すると、スタッフが宿に来てスマホで顔を撮影、送信し受理されれば登録完了となり、現地ではフリーパスとなります。そのためチケットの発行はありません。受理されたかどうかはその場で確認できます。中国、進んでいますね。
玉龍雪山のチケット(門票)はこのような内訳になっています。
- 古城維持費:80元は廃止されました。
- 玉龍雪山 入山料(門票):100元
- 停車場~ロープウエー クリーンバス:20元
- 景観区内電動車:20元
- 玉龍雪山ロープウェイ:120元+2元(保険)
- 云杉坪ロープウェイ:55元+2元(保険)
- 牦牛坪ロープウェイ:60元+2元(保険)
- 白水河 ,蓝月谷, 甘海子 (景観区)は無料です。
注1;玉龍雪山入山料(門票)は2018年10月1日より、130元から100元に改正されました。同じくロープウエー料金は180元から120元に値下げされました。
玉龍 雪山の服装と気温
玉龍 雪山の服装は真冬のことは判りませんが、カズが訪れた5月下旬は暖かく半袖Tシャツと冬物のダウンジャケット、それにツアーで配られた防寒服を着用しました。
でも、防寒服は不要でしたね。むしろ暑すぎでした。
富士山より高い4600m地点ですが、日中気温は12度ぐらいになりますし歩くのでジーンズに初夏の服装、それにダウンジャケット持参って感じで十分だと思います。
ただ山の天気は変わりやすいので薄手のヤッケなどあればいいかと思います。ツアーであれば防寒服が配られますので服装の心配は必要ないように思います。
玉龍雪山は空気が薄いので紫外線が強く日焼け止めは必需品です。特に女性は後々のシミにご注意を!
また、カズは宿の人が眼鏡に取り付けるサングラスを貸してくれたので利用しました。そういえば登山家はサングラスを着用していますが、空気が薄いので日差しが強烈なのですね。登頂して納得です。なかなか気が付きませんよね。
宿で日本人旅行者に会ったのですが、カズが玉龍雪山に登山した翌日に玉龍雪山に行ったそうです。
玉龍雪山は霧で覆われ寒かったそうです。日差しがないと寒いようですね。この季節でも玉龍雪山の朝夕は氷点下6度~8度になります。
玉龍雪山での高山病 対策
走ったり急に動くことは厳禁です。
一時的に多くの酸素が必要になり、空気が平地の半分という高山では酸素供給が追い付かず一時的にせよ立ち眩みや意識を失う恐れもあります。
対策としてチョコレートを勧めるようですが、効果の程は不明です。高山病に不安な方はあらかじめ高山病対策をしておくのもいいですね。
高山病は酸素不足が主な原因ですから、カズは呼吸法を変える(2度吸って2度吐く)ことで対応しました。
高山病の症状が出たら
玉龍雪山から下りのロープウェイに乗るため列に並んでいる時でした。
小さなお子さんを抱いたお父さんが柵を飛び超えながら走ってきます。
女の子で5~6歳というところでしょうか?
血の気がなく目を閉じぐったりしています。明らかに高山病の症状であることが判ります。
酸素缶を持っている人には「すまん!使わせてくれ!」と声をかけ子供に酸素吸引させ、次々と柵を超えて行きました。
高山病の症状が出たら一刻も早く下山することが鉄則です。
またロープウェイ駅には緊急用に気圧を上げた休息室が備わっています。(立ち入りは出来ません)
係員に申し出れば使用出来るそうです。
玉龍雪山での注意点
ツアーでも個人でも停車場から玉龍雪山ロープウェイ乗り場に向かう専用バスとロープウェイは同じで区別はありません。
またガイドは同行していないようでした。(4680m地点では見かけませんでした)
もしガイドがいない場合には専用バス待合室へ入る際、自分がチケットを持っていれば一番左のゲートを通ります。
個人でもチケットがない場合には既に顔認証システムに登録してありますのでツアーと同じゲートを使います。パスポートは不要です。
戻りの停車場へ向かう専用バスは行先別になります。一般駐車場と公共バス停車場行きのバスが異なります。この点だけ注意すれば要所には係員がいますので問題ないと思います。
画像は天井から吊り下げられた案内板です。カズは2号駐車場に向かいます。
公共バス乗り場に向かう場合には案内板に注意してください。
麗江古城から玉龍雪山に向かう
カズが宿をとった近くにある忠義市場からは麗江交通の玉龍雪山直通バスが出ています。
カズはツアーを利用したのでここで送迎のワゴン車を待ちます。麗江古城の中には玉龍雪山ロープウェイを予約出来るところがあるので(旅行社とは異なります)そこで、事前申し込みを済ませて玉龍雪山直通バスを利用するのもいいですね。
麗江交通の玉龍雪山直通バスは2019年4月に営業を始めました。7:00から16:00まで30分毎の発車で運賃は片道15元です。
麗江市内を抜けると途中は山道を走りますが、やがて一直線の上下4車線の道へと続きます。
上下4車線の道は針葉樹が植えられた広い中央分離帯で区切られているので、対向車は全く見えません。
玉龍雪山へ続く道の途中には入山ゲートが設けられています。
地図ではこの位置になります。
ここですべての車は玉龍雪山に入山するためのチエックを受けます。黒いスーツを着た担当者がカズや他の外国人のパスポートを預かります。(チエックの後返却)
ここからは奇岩や断崖絶壁もある山道になりゴルフ場をぐるっと一周するような感じで画像左の停車場を目指します。一方通行の2車線ですのでカーブでも結構なスピードで走っています。
停車場(駐車場)からは玉龍雪山ロープウェイに向かう専用バス乗り場に向かいます。
玉龍雪山 ロープウェイ専用バス
ケンタッキーもありますね。
玉龍雪山ロープウェイに向かう専用バス待合室入り口です。
一番左のゲートはチケットや軍人専用のゲートで係員がチエックします。
それ以外のゲートは顔認証システムを採用しています。身分証などの文字が見えますがここではパスポートも必要なく顔パスです。
ゲート前は多くの観光客が並んでいますが顔認証が早いので意外とスムーズに通過出来ました。
ゲートを通過するとバスが来るまで待ちます。酸素缶を取り出す姿があちこちで見られます。
酸素缶はこのように使用します。画像はツアーで一緒の王さんです。
ロープウェイに向かう専用バスです。駐車場からロープウェイ乗り場までは一般車両の通行は出来ません。
専用バス料金は20元です。
玉龍雪山ロープウエイで4506mを目指す
玉龍雪山がはっきりと見えるようになり、期待が膨らんできます。
バスを降りロープウェイ乗り場に向かいます。
ロープウェイ乗り場は標高3356mのところにあります。既に富士山の9合目付近と同等の標高です。
ここまでバスで来ることが出来るというのは凄いですよね。専用バスはEVでした。
玉龍雪山の施設を運営管理する麗江玉龍旅遊投資有限公司は2001年に麗江玉龍雪山旅遊索道有限公司を変更して設立され、2004年に深圳証券取引所に上場されました。
施設はどれも新しく管理も行き届いています。またロープウェイを支える鉄塔に錆など見当たりません。上場会社なのでしっかりした運営がなされているように感じました。
玉龍雪山最大最長のロープウェイ乗り場は目前です。
ここでも顔認証-顔パスです。
ゴンドラは8名乗りです。
次々と玉龍雪山に向かいます。カズも次のゴンドラに乗り込みます。
静かな時が流れて行きます。この辺りはまだ木々が生えていますが、森林限界という言葉がります。
低緯度の森林限界はおよそ3000m付近とされ、この付近からは貿易風の影響を受けやすくなるそうです。
また、水分が確保されやすい条件での高山地域では
…かなりの高度まで森林限界が伸び、標高3600〜3800m付近に達するところがある。
まさに、ここが世界的にも珍しい標高3600~3800mの地点です。
やがて、岩と氷の世界へと入っていきます。標高4000mの世界です。
玉龍雪山ロープウェイを降り屋外に出ると……素晴らしい景色が目の前に大きく広がりました。
まるで玉龍雪山の山頂に手が届きそうな…そんな錯覚さえ覚えます。
万年氷河です。
風もなく寒くもなく最高の天気に恵まれました。
今度の昆明-大理-麗江-香格里拉ブラブラの旅で最も期待したのがこの玉龍雪山でした。
玉龍雪山4680mへ登頂
このロープウェイを降りた地点も富士山山頂をはるかに超える標高ですが、更に高い標高4680m地点へ登頂することにします。
ここまではバスとロープウェイですので歩くことはありませんでしたが、これからは徒歩で登頂です。
10歩も歩けば息苦しさも感じます。標高4500mの世界の初体験です。多くの人が酸素缶を利用する中、カズは何も使わずに登頂することにします。
とはいえ、標高4500m越えの地点ですから空気が薄く平地の半分以下になります。
そこで、呼吸法を変えることにします。
マラソンランナーが採用する2度吸って2度吐く呼吸法です。肺機能のフル活用です。イチ二で吸って吸って、サンシで吐いて吐いて、呼吸でリズムを取りながらゆっくり階段を登って行きます。
結構キツイ階段です。段差は普通で歩きやすい階段ですがそれでも息切れを感じます。
高山病予防にチョコレートがいいということで結構食べている人が多かったようです。
また、階段の両脇には多くの人が座り込んでいます。また、酸素補給をする姿も見受けられます。そんな中を一歩一歩前に進みます。
ようやく観光客が立ち入れる最高地点に来ました。
4680mの地点に登頂です。
標高4680mの玉龍雪山へ酸素缶を使わず高山病に悩まされることなく登頂出来ました。
ここは…
ナシ族の宗教 – トンパ教の聖地 …
神々が住む山として崇拝されています。
その神々が住む山に登頂出来て、そして最高の天気に恵まれて感謝です。
麗江は何てすばらしい地域でしょうか!
世界遺産の麗江古城…
これを少数民族の歴史と文化の体験とするなら
玉龍雪山は世界屈指の名山への誰でも出来る登頂体験です。
ロープウェイ乗り場に戻る
標高4680mの世界を十分に堪能したところで、そろそろロープウェイ乗り場に戻ることにします。
下りは登りに比べてはるかに楽でした。
途中からは下山専用の道になり、また違った景色が楽しめます。
ロープウェイ乗り場の裏です。
とても太い鉄柱ですね。
このような高所にこのような施設を造ろうという発想とそれを成し遂げたパワーに驚きます。
ずっと下の方には森林限界のラインも見えます。
まもなく滞在時間が迫ってきました。
ロープウェイに乗ることにします。
感動を有難う!